脂質代謝に関連するUCP1遺伝子について
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2020/06/14
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脂質代謝リスクに関連する遺伝子です。
交感神経刺激時の褐色脂肪組織における熱産生に関与する遺伝子です。
塩基配列が「A」の場合と「G」の場合があります。この塩基配列の個人差により、3826番目の塩基がアデニン「A」からグアニン「G」に変異した場合があります。
したがって、「A/A」タイプ、「A/G」タイプ、「G/G」タイプの3つのタイプ が存在します。
脂肪細胞と燃焼について
脂肪細胞には「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の二種類があり、それぞれ違う働きを担っています。
白色脂肪細胞は体内でエネルギーとして使われずに余った糖を中性脂肪として蓄える役割で、褐色脂肪細胞は余分なエネルギーを燃やし、体脂肪を蓄積するのを防ぐ働きを持つことが分かっています。
褐色脂肪は存在場所が限られていて、首の後ろや背中の肩甲骨のあたり、脇の下や心臓などの臓器の周囲にしかなく、新生児が1番が量が多く、成人になるにつれてどんどん量が減ると言われています。
褐色脂肪細胞にあるUCP1と呼ばれるタンパク質の働きで中性脂肪を分解し、遊離脂肪酸を燃やして熱として体の外に発散してくれる役目を持っています。
脂質代謝リスクが高い方は、この熱を作り出すUCP1の機能がうまく働かず体脂肪の燃焼効率が低下しやすい体質です。
また、人間は通常、褐色脂肪細胞で脂肪を燃料として熱を作り出し体温を維持しているので、脂肪が燃焼されにくい体質の場合は基礎体温が低くなる傾向があります。
体温が低い状態が続くと、身体は体温を維持するために皮下脂肪を蓄えようとします。
そのため、下半身を中心に皮下脂肪が付きやすい体型になる傾向があります。